カテゴリ:ブック・アート・スポット( 8 )

beyer(大阪・玉造)

beyer
URL: http://www.beyerbooks-pl.us


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 大阪の生活感あふれる玉造商店街の脇道を入ったところに、ぽっとあかりの灯ったバイエルさんはあります。一階は本屋と展示スペースとデザイン事務所、二階は本を閲覧できる図書スペースになっています。靴を脱いで上がる秘密の部屋のような図書スペースでは、コーヒーを飲みながら選りすぐりの本を閲覧できます。置いてある写真集や図録は、視覚的なインスピレーションを与えてくれるものばかり。ページをパラパラとめくれば、ゆっくりと自分のイメージする世界が描かれていくような時間を味わうことができます。アイデアをひねり出す時間がほしい、なんていう時におすすめのブック・アート・スポットです。

 ご主人の梅田さんにお話を伺うと、二階の図書スペースは「勉強堂」のイメージだとか。「ここで考えたり知ったりする時間を過ごしてもらえたらうれしい。」お店を始める前は、デザインの仕事をしながらギャラリーのボランティアスタッフをされたり、イタリアにある世界の図録を集めた書店に憧れたりしていたとのこと。「世界の図録があれば、世界でどんなことが起きているか知ることができるなと思って。」ここでは世界の図録を設置している訳ではないけれど、お店に集まる本から、今起きている見知らぬ世界に目を向けるきっかけが生まれたら、そんな想いを「勉強堂」や店内の本、さりげなく飾ってあるアーティストの小作品から感じられます。

 図書スペースでは、これまでお店で販売してきた本も所蔵しているので、完売した本でも後々まで閲覧することができます。一階のお店では、フランクフルトのブックフェアなど、海外で買い付けてきた美しい作品集や、リトルプレスの詩集、豆本、アーティストの小作品などが販売されています。
(レポーター:ふるさかはるか)

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by bookartpicnic | 2010-02-25 01:05 | ブック・アート・スポット

森岡書店(東京・茅場町)

森岡書店
URL: http://moriokashoten.com


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 森岡書店さんのことは、大阪・中崎町のiTohenさんで巡回展のはがきを見かけて知りました。展覧会をしているということはギャラリーがあるということ。どんな場所でどんな本を取り扱っていらっしゃるのか、興味津々で訪ねてみたところ、お店は古くて渋い洋風ビルの中に。飴色になった木の扉を開けて階段をのぼりお店に入ると、味のある家具の上に本がふわりと置いてある、本の積み上がった古本屋にはない不思議な空間が広がっていました。写真集の古本が多いのですが、どれもそこにあることが必然のようなたたずまいを醸し出しているというか。

 ご主人の森岡さんにお話を伺うと、元は神保町の老舗書店に勤めていらしたとのこと。当時は独立など考えたこともなかったのですが、この建物と出会ったことがきっかけでお店を構えるに至ったそうです。幼い頃から古いものがお好きで、その延長のように場所の魅力に惹かれてできたお店には、ギャラリー展示や朗読会、演奏会が行われるなど、本を買いにくるだけではない場の楽しみがあります。

 私が訪ねたときには、「米津陽介写真展」が開催されていました。「ギャラリーと書店が一緒になっていると、作家と出会えるのがいい。」気さくにお話しくださった森岡さんは、書店で人との出会いを生み出すようなすてきなご主人でした。「カモメがくるんですよ。」川の流れる明るいお店の窓を開け、豆を空になげる森岡さん。すると、どこからかカモメが颯爽と現れてきて見事にキャッチ!ここは確かに選りすぐりの美しい本が並ぶ書店なのに、カモメまで寄ってくる。こんなさりげない魅力のある空間で展覧会をしたいと思うアーティストは少なくなくないだろうなと思うのです。ギャラリーは書店空間と融合していて、どことなくそれは、本の中の挿絵のページのように、安らぎを与える機能を果たしているように感じました。
(レポーター:ふるさかはるか)

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by bookartpicnic | 2010-02-23 14:27 | ブック・アート・スポット

bookartbookshop(ロンドン)

bookartbookshop
URL: http://www.bookartbookshop.com


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 今回は海外のブック・アート・スポットを紹介してみます。場所はロンドン・オールドストリート地区にあるbookartbookshop。先端的なギャラリー街にあるこちらのお店では、アーティストが手がけたリトルプレスの数々を販売しています。

 初めてのイギリス旅行の初日だったので、「イギリスのアーティストブックってどんなのだろう?」と何の予備知識も持たずにお店に入ってみました。棚には小さな本が並べられ、ショーウィンドウには大きな本が見開きになって置かれていて、どの本もシンプルな本のかたちをしている、というのが最初の印象。ブックオブジェは全くありませんでした。手に取って本をペラペラめくっていくと、具体詩的に文字の配列で意味を視覚化したものや、手製本ならではの素材の工夫で詩を綴ったものなど、なにやら詩的な世界観を文字や素材というモチーフで表したようなアーティストブックがほとんどでした。そういえば、ロンドンに降り立って感じた最初の印象も「標識がきれい」。こじつけかもしれませんが、英語のローマ字が詩的な配列に見えたのは、イギリス文学の伝統の深さに裏付けされているような気がしました。そんな文学の伝統が、イギリスのアーティストブックのデザインにも少なからず影響しているのだと思います。

 本を買うと、お店の方が手書きの帳簿に、どの作品が売れたかをチェックしていました。伺ってみたところ、このお店は非営利団体として運営しているとのこと。アーティストブック理解への貢献とアーティスト支援という目的が、お店の運営方針の基盤になっているようでした。版画の世界でも、アーティスト支援を目的としたショップがあるのを何度か耳にしたことがありますが、こちらも本の複数性を利用してアーティスト支援を行うケースなのだと思います。ちなみにお客さんは、そういう趣旨を理解したコレクターやアーティスト、出版関係者が多い様子。そして、アーティストからの作品の持ち込みを、たいていの場合受け入れているとのことでした。
(レポーター:ふるさかはるか)

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by bookartpicnic | 2010-02-11 16:37 | ブック・アート・スポット

路地と人(東京・神保町)

路地と人
URL: http://rojitohito.exblog.jp/9629244/

 神田神保町に新しくオープンする「路地と人」にて、私たちの企画がレポートされます。レポーターはチラシやドキュメントブックのデザイン・編集をしてくださっている言水ヘリオさん。先日行われた国際交流セミナーやワークショップ、展覧会の様子を報告してくださいます。会場ではブック・アートにちなんだ企画『逃げろ!半分書店~国際ブック・アート・ピクニックを西に見て』も開催中。大阪は遠くて見に行けないという関東周辺の方々、ぜひこの機会をお見逃しなく!時間や内容等の詳細はURLをご覧ください。
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by bookartpicnic | 2010-01-28 21:51 | ブック・アート・スポット

ハナ書房(大阪・天神橋)

ハナ書房
大阪市北区天神橋3-5-15天三おかげ館2階 tel 06-6353-1487

 大阪で古い美術書を探したい時には、天満天神古書街にあるハナ書房さんがおすすめです。店内にはモダニズムやシュルレアリスムなどの20世紀美術の古い本や雑誌が所狭しと置いてあり、美しい美術古書に囲まれた至福の時間を過ごせます。

 美術古書の表紙絵やデザインは、本の内容以上に古さや味わいを表していて、そのたたずまいは視覚的にブック・アートとして楽しめます。古い絵の印刷具合や言葉の味わいに触れていると、これを使ってレディメイドの作品ができないかななどと、創作心がくすぐられます。ハナ書房さんでは、中でも古い美術雑誌が充実していて、お店に置ききれないものがたくさんあるそう。そういうものはネットで販売しているそうですが、やはり本棚を徘徊しながら実物に触れて本と出会えることが、アートとして本をみてみる時の直感を研ぎすませてくれる気がします。

 以前お店に入ってすぐに目に入ったのは、クレーの『造形理論ノート』ドイツ語復刻版。日本語版を若かりし頃真剣に読んだので、そのドイツ語版がここに!と妙にテンションが上がりました。版画系女子の私にとっては、山本鼎の随筆や、谷中安規の挿絵(原画が無造作に置いてあります)、石井柏亭が挿絵した与謝野晶子の詩集など、目のくらむ楽しい本でいっぱいの空間。そして今日は、『蝋人形』という昭和初期の大変美しい詩の雑誌を発見し、こんな雑誌を手摺りの版画で作れたらなあなどと夢想しておりました。

(レポーター:ふるさかはるか)


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by bookartpicnic | 2009-12-27 18:43 | ブック・アート・スポット

colombo(大阪・心斎橋)

colombo
URL: http://www.colombo.jp

 府立中央図書館の帰りに、雑貨と古本屋のcolomboさんにチラシを置いていただきに立ち寄ってきました。

 colomboさんには雑貨と気軽な読み物や写真集が置いてあり、心斎橋・本町界隈を歩くときにふと立ち寄れるブック・アート・スポットです。以前ご主人に何となくアーティストブックについてお話ししたところ、「ちょっと待っててください」とお店の2階から持ってこられた本が、エドワード・ルシャの『26のガソリンスタンド』(でた!)。この本はアーティスツブックの先駆けとしてよく知られている写真集で、ブック・アートについての本ではよく紹介されているのですが、実物を見たことがなかったので、それを手に取って全体を眺めさせてもらうことができて大満足でした。見た目は普通の写真集の顔をしているようで、何の解説もなくただ洗練されたレイアウトとタイポグラフィーで26つのガソリンスタンドの写真がつづく、というやっぱりおかしな本でした。この本を椅子に座ってゆっくりめくりながら、ガソリンスタンドを鑑賞しているという図は、しゃれたアメリカ映画のワンシーンのようにユーモラスだなどと思います。

 今日は、ご主人が古いポラロイドカメラをご友人にプレゼントされるとのことで、下の写真のごとく試し撮りをされていました。お店にはカフェコーナーがあったり、かわいい雑貨があったりと、気軽に立ち寄れるのが魅力ですが、並んだ本のなかにはおっ!と手が伸びるような本がまぎれているはず。今日の本棚だと、エドワード・ルシャの『ロサンゼルスのアパートメント』や、瀧口修造の『余白に書く』、恩地孝四郎の『本の美術』が目に留まりました。

(レポーター:ふるさかはるか)



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by bookartpicnic | 2009-12-24 22:31 | ブック・アート・スポット

山崎書店(京都・左京区岡崎)

山崎書店
URL: http://www.artbooks.jp

 ふだんはテキスタイル(布、繊維など)を勉強しているので、ものの表面や質感に敏感になってしまうのですが、古書もそういった意味でとても魅力を感じます。黄ばんだ紙、擦切れた角や落ちそうな表紙などはとても美しい。古い民家がそうであるように。

 私は古い西洋の画集に刺繍をしています。ルソー、モネ、または西洋の宗教建築の写真集などに。紙にへばりつく糸の重み、紙と糸の質感の違い、現れるレイヤーの重なりの面白さなどが新鮮ではじめたのですが、糸を通すことで紙が布のように柔らかく、丈夫になることが不思議です。

 本は、確かに読むもの、見るものなのですが、私は素材として探しに、京都・岡崎の「山崎書店」さんへ行きました。古書が処狭しと置いてあり、”素材”の山に興奮しつつもどうやって探そうかな・・・と立ちすくんでしまったのですが(モネと西洋建築本を探してました)、よく見ると本棚はカテゴリに分類されており、お店の方も親身に探して下さったので、ちゃんと求めていたものに出会うことができました。昔の勉強机や丸太も置いてあり、時間をかけてゆっくり選ぶことのできる古書やさんです。(店内写真は山崎書店URL内にありますよ。)

(レポーター : 斉藤知)



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by bookartpicnic | 2009-12-01 20:52 | ブック・アート・スポット

iTohen(大阪・中崎町)

iTohen
URL: http://www.skky.info

 地下鉄中崎町駅から北へ徒歩10分、白と水色のいつものイトヘンさんがみえてくるとほってして、中へ入って一服したくなります。イトヘンさんは、中崎町でアートに触れるには欠かせないブック・アート・スポット。店内には、大きな観葉植物とゆったりとしたソファとテーブルを囲むように、画集やリトルプレスの本がずらりと並んでいます。奥にあるギャラリースペースで展覧会をみた後に、本棚を徘徊するのが私の楽しみ。そうそう、シフォンケーキも大変美味です。

 デザインセンスの光る画集もさることながら、目を引くのはやはりグラフィカルなリトルプレスの数々。オフセット印刷されたアーティストの詩画集は、デザイン事務所SKKYも併設しているイトヘンさんならでは。手製本されたものも少なくなく、レイアウトや紙選びの工夫に、本作りの遊び心があふれているものばかりです。きっと「他ではできない楽しい本をつくろう!」と、デザイナーとアーティストがたくさん話し合って生まれた作品なのだろうなと、その数々の本に触れていると伝わってきます。私にとっての本の魅力は、触れながら鑑賞できる作品であること。イトヘンさんに並ぶ本は、視覚と触覚で楽しめるせいか、アーティストとデザイナーと鑑賞者の距離を縮めてくれるように感じます。

 イトヘンさんでは、「やっぱり本が好き!国際ブック・アート・ピクニック」の期間中、ロセラ・マトモロスさんによる本を使ったインスタレーションを展示します。ギャラリー空間全体を使った本の展示とは?本を読む時って、本の中の世界に没頭してしまうものですが、こちらは本の世界の中にほんとに入っていくことになりそう。本の空間に触れに展覧会へお越し下さい!

(レポーター:ふるさかはるか)


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by bookartpicnic | 2009-11-30 19:04 | ブック・アート・スポット

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