森岡書店(東京・茅場町)

森岡書店
URL: http://moriokashoten.com


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 森岡書店さんのことは、大阪・中崎町のiTohenさんで巡回展のはがきを見かけて知りました。展覧会をしているということはギャラリーがあるということ。どんな場所でどんな本を取り扱っていらっしゃるのか、興味津々で訪ねてみたところ、お店は古くて渋い洋風ビルの中に。飴色になった木の扉を開けて階段をのぼりお店に入ると、味のある家具の上に本がふわりと置いてある、本の積み上がった古本屋にはない不思議な空間が広がっていました。写真集の古本が多いのですが、どれもそこにあることが必然のようなたたずまいを醸し出しているというか。

 ご主人の森岡さんにお話を伺うと、元は神保町の老舗書店に勤めていらしたとのこと。当時は独立など考えたこともなかったのですが、この建物と出会ったことがきっかけでお店を構えるに至ったそうです。幼い頃から古いものがお好きで、その延長のように場所の魅力に惹かれてできたお店には、ギャラリー展示や朗読会、演奏会が行われるなど、本を買いにくるだけではない場の楽しみがあります。

 私が訪ねたときには、「米津陽介写真展」が開催されていました。「ギャラリーと書店が一緒になっていると、作家と出会えるのがいい。」気さくにお話しくださった森岡さんは、書店で人との出会いを生み出すようなすてきなご主人でした。「カモメがくるんですよ。」川の流れる明るいお店の窓を開け、豆を空になげる森岡さん。すると、どこからかカモメが颯爽と現れてきて見事にキャッチ!ここは確かに選りすぐりの美しい本が並ぶ書店なのに、カモメまで寄ってくる。こんなさりげない魅力のある空間で展覧会をしたいと思うアーティストは少なくなくないだろうなと思うのです。ギャラリーは書店空間と融合していて、どことなくそれは、本の中の挿絵のページのように、安らぎを与える機能を果たしているように感じました。
(レポーター:ふるさかはるか)

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by bookartpicnic | 2010-02-23 14:27 | ブック・アート・スポット